北鹿ハリストス正教会聖堂
ほくろくはりすとすせいきょうかいせいどう
曲田地区の正教会(ロシア正教)信者・畠山市之助らが中心となり、明治25(1892)年に完成した教会。神田ニコライ堂建築にも携わった東京神田教会のシメオン貫洞が頭領として招かれ、地元大工を指導したといわれている。小規模ながら良質の秋田杉をふんだんに使った、ビザンチン様式の荘重な建物。現存するハリストス正教会の木造平屋建教会では日本最古の建築で、県の有形文化財に指定されている。聖堂内のイコン(聖像画)は、正規の洋画教育を受けた日本最初の女流画家山下りん(洗礼名イリナ、安政4<1857>年生まれ)が、この聖堂のために描いたもので、美術史上貴重なものである(大館市文化財)。