秋田の基礎知識

石川理紀之助

いしかわりきのすけ

石川理紀之助

弘化2~大正4(1845~1915)年。明治時代の秋田県を代表する農村指導者で、「農聖」と称えられている。秋田郡小泉村(現在の秋田市金足小泉)の豪農、奈良家に生まれ、21歳のときに同郡山田村(現在の潟上市昭和豊川山田)の石川家の養子となった。28歳から秋田県庁勧業課に勤め、現在も続く種苗交換会の前身となる種子交換会を開催した明治11(1878)年。しかし、上からの農業指導に限界を感じ、39歳で県庁を辞職。村人とともに、冷害などにより疲弊していた山田村の立て直しに取り組み成功、以後各地で指導や村の立て直しを行った。農民を組織化して集団的研究に努め、中でも各地の篤農家を集めて結成した「歴観農話連」における活動は、秋田県農業の発展に多大な功績があった。