秋田の基礎知識

農業 あきたこまち

のうぎょう あきたこまち

1970年代、米は過剰生産の時代に入っており、多収生産から売れる米の生産への転換が課題となっていた。 そこで、秋田県農業試験場が県単育種の育成に着手、福井県農業試験場から提供を受けた福交60-6の種子をもとに秋田31号を育成した。 秋田31号は昭和59(1984)年に秋田県の栽培奨励品種に採用され、「あきたこまち」と命名された。 あきたこまちはコシヒカリを母、奥羽292号を父とする交配種で、母からは良食味を、父からは早熟性を受け継いでおり、寒冷地北部でもコシヒカリ並みの良食味米の栽培を可能とした。 その後、あきたこまちは本県の水稲作付面積の主力品種となったが、東北、関東、山陰などで広く栽培されるようになったため、平成11(1999)年からはDNA鑑定による秋田県産米あきたこまちの認証が行われている。