秋田の基礎知識

八郎太郎伝説

はちたろうでんせつ

①草木村(鹿角市大湯)の八郎太郎という若者が仲間と山に入った。炊事当番の八郎太郎は、川から獲った岩魚を焼いているうちに我慢できず、仲間の分まで食べてしまう。 すると猛烈な喉の渇きに襲われ、水を飲み続けるうちにとうとう竜になってしまう。 八郎太郎は仲間に別れを告げ、川の水をせき止め十和田湖をつくってその主となった。

②1000年以上前、お告げにしたがって全国を行脚していた南祖坊という僧が十和田湖を訪れた。 そこで鉄のわらじが切れたので、南祖坊はここがお告げの場所であると知り、湖をすみかと決めた。 そのため主の八郎太郎と争いとなり、南祖坊は竜に変身して激しく戦った。7日7晩の戦いの末、ついに八郎太郎は敗れ湖を追い出されてしまった。

③南祖坊に追い出された八郎太郎は故郷の鹿角に戻った。 そこで新たな湖をつくろうと、山を動かし川をせき止めようとした。鹿角の神々は自分たちのすみかが無くなってしまうと、相談のうえ石を投げつけて八郎太郎を追い出した。 八郎太郎は仕方なく米代川を下って八郎潟をつくり、その主となって安住したという。

多少の違いはあるが、以上のようなあらすじである。 南祖坊との争いや鹿角の神々の投石など、この伝説は延喜15(915)年の十和田湖の大噴火や毛馬内火砕流などを伝えたものだと考える地質学者もいる。