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秋田杉桶樽
あきたすぎおけたる
柾目(まさめ)が美しい天然秋田杉を材料に作られる伝統的工芸品。 産地は大館市、五城目町、羽後町など全県に及ぶ。 真っ直ぐに割れる特性をもっている天然秋田杉は割り木工に適しており、湾曲した割りナタを用いて板材をとる。 この板材に竹などのタガをかけて締めたのが秋田杉桶樽。 桶は木底をはめた器で、おひつなどのように固定した蓋(ふた)のないものをいい、樽は酒樽のように固定した蓋のあるものをいう。 天然秋田杉を材料に作られる秋田杉桶樽は、年輪がそろっていて木目が細かく美しく、香りも良く収縮が少ないため狂いが生じにくい。 杉桶樽の歴史は古く、史跡秋田城跡から平安後期と推定される桶が発見されている。 江戸時代の享保年間には秋田藩の保護のもとに産地形成がなされ、大量に生産された。 昭和59(1984)年5月に国の伝統的工芸品に指定。