秋田の基礎知識

十和田火山堆積物

とわだかざんたいせきぶつ

意外に知られていないことだが、日本での有史以来の最大の火山噴火は平安時代に起きた十和田火山の噴火である。 延喜15(915)年、降下軽石に始まった噴火は、火砕流の噴出、噴煙柱の上昇、その崩壊による毛馬内火砕流へと続く。 吹き出した火砕流の一部はカルデラの壁を乗り越え、南に向かって流れ出した。 大湯川から米代川に沿って流れた高温の火砕流は高速流動し、米代川流域に甚大な被害を及ぼしたと考えられている。 この時に埋められてしまった胡桃館遺跡が北秋田市に保管されているほか、大館市比内町では火砕流が堆積した露頭を見ることができる。

■問い合わせ先
0186-48-2119
(大館郷土博物館)