石焼き
いしやき
磯焼きともいうが、もともと漁師が岩場のくぼみを使って水を溜めたものに、魚、野菜を入れて、それに真っ赤に焼いた石を落として、その熱で瞬時に煮込み味噌仕立てにした料理のひとつ。漁師たちが野天で料理したものだが、今では岩場のくぼみの代わりに木製の桶を使う、一種豪快な料理といえる。一般の石は焼くとすぐ割れたり砕けたりするが、男鹿半島(現男鹿市)の海岸の一部にしかない「金石」は熱しても、また水に急激に入れても割れず、何度でも使える。この石を使って作る料理なので男鹿半島の名物ともされている。男鹿半島近海で取れる新鮮な魚介類を使ったもので、特に冬場のスゴエモンと呼ばれる魚が石焼きには珍味といわれている。