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ブナ
ぶな
ブナは日本の落葉広葉樹林帯の極相林を形成する樹種の代表であり、北海道渡島半島から鹿児島県まで分布する日本固有種である。 秋田県内でも海岸から高木限界まで生育していたが、縄文時代にはドングリとして食用のコナラ、中世以降は薪炭林としてのコナラ植栽、現代では杉植林などで平地のブナ林はほとんど消滅した。 秋田市や横手市など社寺林にその末裔がわずかに遺存している。ブナの材質は長い間人間の役に立たなかったが、その葉は昆虫の餌になり、その虫は小鳥やその他の餌になっている。 また、ブナの種子は栄養価に富んでいるので数多くの動物たちの糧となり、老木はキノコたちのアパートになり、 厚く推積した枯葉は雨水を蓄える緑のダムとなり、そこから流れるミネラルの多い清水は、海の豊かな生命も養っている。