秋田の基礎知識

森岳歌舞伎

もりたけかぶき

森岳歌舞伎

森岳歌舞伎の発祥については不明である。昔から、八幅神社の祭礼の折りに歌舞伎が奉納されたことに由来するらしく、 古老の言い伝えや識者の推定では、文化・文政(1804~1830)の頃ではないかといわれてきた。 その昔、巡国の山伏(六部行者とも)がこの地にきたとき、たまたま病に罹ったという。 そのため、神社に篭もり祈願し、村人の看護もあり全治した。そのお礼にと歌舞伎を演じたのが始まりだとも伝えられている。 毎年、旧8月15日の神社祭礼に神賑行事として演じられてきた。 また、大正時代には各地へ赴き興行し、森岳芝居とも称された田舎芝居であった。 この歌舞伎を鑑賞した研究者によれば、江戸物でも浪花物でもなく、一種独特の型をもつ珍しい存在であり、「人形浄瑠璃」の流れをくむものではないか、と評された。 今日でも規模の大きさや、演劇には活達流伸な動作の変化の妙味がよく伝承されているといわれる。

開催日 9月敬老の日前の日曜日